これまでマーケティングは、個人の能力が重視されてきました。しかし、特定の人材に依存する体制はどこかで行き詰ります。
安定した成果を出し続けるためには、特定の人材に頼ることのない再現性の高いプロセスを持つことが有効です。
成果はプロセスの延長線上にあります。したがって、人の能力に期待するのではなく、プロセスを管理することで成果を上げるという発想を持つべきです。
ここで重要な点は、マーケティングの各プロセスは誰でも実行できるやり方でなくてはならないということです。一部の優秀な人材だけが高い成果を上げられるようでは仕組みとして機能しているとは言えません。したがって、それぞれのプロセスは可能なかぎり標準化しておくことが必要です。
プロセスごとに定められた役割が履行されているかを測定し、さらにその精度が上がるようにプロセスを改善する体制をつくれば、10人の新規患者が来れば、3人はファン患者になるというように成果を予測できるようになります。つまり、自費治療は確実性の低い水物の世界から予測可能な確率の世界へと変えていくことができるのです。
そして、マーケティングの各プロセスを複数の人材に振り分けていくことで、特定の人材だけに依存しない、経営者が主導権を持ったマーケティングの仕組みが完成するのです。
|